鼻の腫瘍(はなのしゅよう)
鼻の腫瘍はそれほど数は多くありませんが、副鼻腔にできる腫瘍は症状が出にくいため、注意が必要です。
鼻の腫瘍
悪性腫瘍(癌)
鼻の悪性腫瘍は、中年以降、特に60歳代によく見られます。かつては多かった副鼻腔の上顎洞にできるがんは、現在では減少していますが、一方で上顎洞以外にできるがんや鼻腔に発生するがんが増えています。
良性腫瘍
「乳頭腫、血管腫、骨腫、繊維性骨異形成症」などがあります。
症状
歯が痛い、目が出っ張る、鼻汁に血が混じる、片側の鼻づまりなどが主な症状です。
鼻腔の癌では「片側の鼻づまり」や「鼻出血」などの症状を伴います。副鼻腔にできる癌には、初期症状がほとんど無いため、癌の発見がどうしても遅れてしまいます。 特に「片側の鼻が詰まる」、「鼻汁に血が混じる」という症状は、鼻腔や副鼻腔の癌の警報として現れる場合があるので、必ず耳鼻科を受診してください。
治療
抗がん剤による化学療法、放射線療法、手術を組み合わせた「三者併用療法」が行われます。まず、化学療法と、放射線療法で腫瘍を小さくしてから、手術をするのが基本です。 その結果、切除範囲が小さくてすみ、顔の形や機能をかなり残せるようになっています。 がんが小さい場合は、手術をせずに、化学療法と放射線療法だけで治せるケースもあります。 また、5年生存率も70%前後に向上しています。