外耳道炎(がいじどうえん)
耳の中でも唯一外から触れられる部分なので、刺激を受けやすく炎症を起こしやすいです。怪我や病気の原因の多くは耳掃除です。
症状
耳たぶをひっぱったり、口をあけて顎を動かすと痛むのが特徴です。
炎症を起こした部分から膿(うみ)が出て、耳垂れとなることもあります。
原因
耳掃除で外耳道を傷つけたり、外耳道に水が入り耳あかに細菌が感染することにより発病します。
外耳道炎には2種類あります。
- 入り口付近に出来るおできのようなものは急性化膿性限局性外耳道炎。
- 内側に起こる皮膚全体が赤く腫れる炎症はびまん性外耳道炎。
外耳道は約3.5cm程度あり、外耳道の皮膚は皮下組織が薄く刺激に弱いです。
治療
<急性化膿性限局性外耳道炎>
炎症が入り口付近の場合、軟膏(抗菌薬)を塗ります。殆どはこれで治ります。化膿している場合は切開して膿を出すこともまれにあります。
<びまん性外耳道炎>
炎症が入り口付近の場合、軟膏(抗菌薬)を塗ります。炎症が奥の方に出来ていて鼓膜まで腫れが広がっている場合は、液状の点耳薬を使用する場合があります。
予防
耳に刺激を与える事を避ければ、再発することは余りありません。日常の注意としては、外耳道をつねに清潔に保ち、手指や耳かきなどで外耳道の奥まで強くいじらないようにすることです。特に水泳の前後では注意が必要です。 また、外耳道は耳垢を奥の方からベルトコンベアー式に出すので、耳掃除は綿棒やタオルで軽く拭く程度で充分でしょう。